あなたはうみにひそむ影だつた

轟くように おおきくなつていくあなた
おもいではかなしいもので 夜を冷やしていくばかり


わたしにとつては
このまつくらで おおきなものが
あたたかくて しかたがないんだなあ


のみこんだのは 鄙びた月光と 暗誦する詩の一節

かけおりていくような ピアノの旋律

ねむるように おいかけた あおくてしずかな 草木の匂い


あなたの笑い声








あおの淵源をめざせば
魂は 彷徨うことを忘れない
抽象も具体も 溶けてしまつた
みじかい旅路を くりかえすばかり







夕映に とりのこされたわたしは
鼻にぬけるような ことばたちを
空にのぼらせたくて
うえをむいて おおきく おおきく 呼吸する



うわついたような センチメンタリズム
ふざけたように つまさきをたてて
雨に濡れた土の匂い
なつかしい あさのひかり




あなたは うみにひそむ影

まつくらでおおきなもの









今日はまた、少し考える猶予があるようです。
身を持て余していると言えるのだけど、そんな時間も恐らくそう長くないので。



大切な人がいて
その人の事を思い慕い
日常の消える頃に
魂の彷徨は夜を醒まして
肌から銀色の燐光発する
ああ その人は確かに私の精霊なのだ

首筋や 細い腕が 白く透き通つている
私は何度も確かめるが 掴めば確かな命が鼓動している
柔らかだが脆くない 健全で優美な命だ

あらゆる記号的な言葉は その人の前では意味を成さない
血が通い 存在を飛び越えた象徴性 イメージ 寓意
故に 変化し続ける全体性 生命

そうでなくては、あの人の前に立てない

少なくとも 私はそうだ
己の命を恥じることになる

しかし改めて知る
学ぶ

この意識はまるで螺旋のよう
円のイメージ 繰り返されるはじまりとおわり



なによりイメージは常に存在を飛び越えていくものだ
その人は常に私を裏切り続ける
しかしそこには確かな信頼がある
私達は 裏切りとともにまた親睦を深める



少し よくわからない話になった
私は今時間をもらいすぎている
しかしそう長くはない
わかつているから もうしばらく考えてみる。






気づけば月日は経ち
久しぶりに言葉を書きます。


考えていることは、本当に些細なことかもしれない。
でも、やはり私は、これから逃れられないのである。
答えは様々なものにある。


手に取るには、敬虔と信仰がなければならない。
また、信じることから、知ることへ向かわなければならない。





愛している人たちがいます。


それだけが、私を支えている。
澄み渡った 彼らの歩みに
私は 感涙する。








あの人に会いたい。
日々はそうやつて 過ぎていく。




考えから少し遠のいて
限りなく感覚に近くなっていくと
絶対的なものに近づいている予感がする

確信ではないけれど
この予感が、とても有意義である

いやもはやこの予感が絶対なのかもだけれど












気だるい今の中から
見据えているのは過去への幻想
迷い込むような必然性
ねむつたままのような意識
はじまりとおわり
これは同じだ



ねむつた後に見た
幻想





おそらく私はまだねむつている
感覚的に 動物的になりすぎている

言葉もままならないこの感覚
心地よい気だるさだ



今音楽を作れば
きつといいものになるだらう








声をまた小さく灯して
息づかいも聞こえるほど静かに
ゆつくりと心の上を彷徨い
辿り着いた先があなたならどれほどすてきでしよう

私は私の物語に住むものであつて
あなたはあなたの物語に生きる人です

しかし今や二人の時を歩んでいるのです
あなたの生は私の生である
私の孤独はあなたの孤独だ


私は最近考えます。
考えることも愚かなことを、絶えず頭によぎらせる。
私は自分という存在の内で
小さく小さくまとまろうと必死に自らを諌めていたが
あなたという人は
あなたという存在を飛び越えて
なんと自由に 絢爛に
妙なる命を燃やして
コスモの火柱が上がり
氷は燃えだして
あなた自身が光そのものになりえるわけです

あなたはここにいると思つていても
あなたの生命は絶えず運動し続けている
無限である
この奇跡が目の前で
あなたの微笑みや涙と共に
一瞬で 終わりとはじまりを繰り返しているのです


あなたの頬に触れれば
白くすきとおつた つめたくて優しい風のような
美しき命の息吹に吹かれて
その静けさに 私は満ちてしまう

淋漓したわたしの恍惚は
夜の斑を縫い
月灯りを織つて
この世界を創造していく
その瞬間だけ 私は宇宙でたつた一つの命になれる
私の息遣いが とても静かですきとおつていく
そしてその静けさすら あらゆるものを破壊し 創造し続けている
この奇跡の内で 私は愛を叫ばずにはいられない
この世界が美しいと 思わざるおえない


あの涙は この日のために
ふりかえる過ちの全てが この日のためにある
今あなたの双手を握るためにあるのだ



静かに静かに
この静謐な時を
あの水面に光る銀波の漣に燻らそう
白皙なる君の肌は 硝子のようにすきとおり反射して
光をたくさんにあつめて
春霞のような あたたかな微睡みを
この静けさいつぱいに満たして

静かに静かに
裸足のままベランダに出て
肌寒さからあなたの心が私に少し近づくのを感じて
月影に浮かべた たわいもない日常の断片を
互いの思い出として 結んでは解き そしてまた結び
私はあなたの夜に忍びこんだ

あなたの孤独は静かで
黙つたまま私に凭れて
時より 口をひらけば
私を少し笑わせる
私の部屋は真つ青になり
憂いが水たまりのようになつて
あなたが息 吹きかければ
光たちて泡沫が浮かび上がっていく


静かな時の歩みを
寄りそうように共にすること


あなたが私に染み込んでいく
わたしにはあなたがある
あなたがある






何もなかったわけではなく
何もかもが同時に起こっていた
もうすぐ三月も終わる

とにかく今の喜びに終始する日々なのです
ひたすらに ひたすらに


身体はなかなか言うことを聞かない
思考もなかなか思うように動かない
本読んで過ごす午后に うたかたは昇り 天女は微笑むか







何かに限った話ではない
諸々のことが同時に起こって行って
私に帰ってくるまでが何かとずれ込んでやってくる

深く捉える気もないで、手を触れたような気になっている

それでもいいと思うけど、なんだか心はうそ寒い




今考えていることの中心に
果たして何があるのか
つかめているようで何も見えていない
この曖昧さに浮き足立つけれど

今はこの時のままにしている
時間が足りないのだ


本当に勉強不足である
沢山ヒントをもらってるのだから、思いっきり勉強したい!

少しの余裕ができたなら、ちゃんとしよう



よし
戻る時間