あけましておめでとうございます


年越しは良いものになった
楽しくて愉快だった

田舎で過ごす年越しは数年振りになる
静かで何も無い所だが
この静けさが恋しくてたまらなかったのだ


友人達との夜
鳶色の目が光る
外套から滴る月灯り
風はすっかり甘く熟れて
はじけた鮮血淋漓の冷たさが
募る心のあてのなさに
生暖かく手をあてて
茫洋 触れたる水面に
琥珀が一面はりついて


その泉の清きこと
昧爽の靄の中で
さらさらと揺らぎを生んでいる

みなもはまたゆらゆらと
君らの頬へ反射して
そんな美しき眩暈のように
一瞬をまた永遠へと導くように


良き友人をもつことが
なにより倖せなことである
それに気づけただけで
僕の人生は報われている