2015-01-18 ■ 賑やかな 煙草の匂いである骨に染みて うつしみは夜を走るあなたの血の上を歩くことがあなたを愛していることだから泳ぐ指先が 小節を潜る毎に衒わぬ少女の歌声が 微笑の影にかえっていきますあなたたちはひとつの焔であります琥珀の空であります鯨の道であります海鳴りはまだ歩き続けますその歩みの均衡が満たされた寂寥が茫々と 滴る うごかぬ水面など ない存在への遡行が笑いとの波間にすべりこみその一瞬が絶対で ぼくはやっぱり満ちてしまったしかし かなしいくらいうれしかった