東雲 さびしき我がうつしみ
起き抜けに 布団の中であなたや友のことを想う

この一瞬の奇跡に 何度と助けられたか
あらゆる記号が その存在を飛び越え 血を通わせ 私に寄り添ってくれる
私はどうしようもなくひとりだが
この誉れに この誇りに
満ちた寂寥をいっぱいに顫わせて
命を引きずるように
泥濘を駆け抜ける

みっともなく 憐れで 惨めである
しかし私はまだ生きていられる
それが嬉しい


泥だらけの私を見て
あなたはどう思うだろう
白皙の肌から 何を灯すのだろう
あなたが笑えば 皆笑う
その奇跡を見つめるだけで 私は満ちてしまう
溢れて 身を崩してしまう
美しさを見つめれば どうしても傾いてしまうのだ
美しきあなたの命が
あなたの存在を飛び越えて
あらゆるものを燃やし バラバラにしてしまう
すりつぶし 磨かれたように残った万象の世界は
もはや藝術の美しさといってもいい




色彩はあなたからやってきて
見たこともない幻影に
追われるような毎日を過ごすことになる

ふと鼻を掠める夜風のような時もあれば
永遠と追われ続け 命を奪われるような恐怖に変わる時もある






その絶対性に
私は逃れられない

しかし喜びと限りなく近い気がするのです
その直感が 私の影を色濃くしていくのです