異次元のリアリティについて考える

例えば以前、イベントで目の当たりにした仙谷彬人さんの映像

ライブ中に投影される映像
音が鳴っているのと、映像が映されている
この分節された二つの事象だが、僕は次第に意識の底辺へと埋没していく

目の前に飛び込んでくるはずの物体の普遍的本質

切り離されるはずの有機的事物の存在

それらは徐々に不安定になっていく

最終的には、全ては飽和し、僕の意識の底に雪崩れ込む

幽邃でいて、眩暈のような恍惚

音と映像は逢着し、そこから溶け出した音像ともいえる貴く美しい事象




そこにあるのは夢のようだが

確かな現実感がある

異次元のリアリティ

そう感じるもの



存在の彼方と

異次元のリアリティについて

交わることのできないこの二つを

僕は今日も考える