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ささやかなことが
ほんとうに倖せだということ
森閑としたこの世界が
今また立ち上がろうとしています
僕もまた流れる一つでしかありません
しかし流れるというものの意をよく見定めることです
それは決して、捉えることや捉まえることとは違います
水が掴めないように、大切なことなんて掴めやしないのだ
ただそこにあることを
わかっているだけでいいのだ
口に出したら変わってしまうことも沢山ある
好きなものの理由なんて大したものではないはずだ
それなのに、そのわけを、その本質を、などとそれらしい言葉達は
好きなものへの追求を始めだす
こころは慌てて何かを掴もうと足掻くのわだけれど
流れる川の流れは止められません
見失ってしまったら、果たしてもう好きではないというのだろうか
全ては流れの中にある
こころもまた流れる
いつか地平線だと思っていても
現在に合流しまた彼方へと行ってしまう
今を掴もうだなんて、そんなのはナンセンスなんだろう
ただ水脈を辿ってみるのは楽しいかもしれない
こころの軌跡をたどるのだ
そんな流れの中で様々な文化と触れ合って行くと
不思議と繋がり、どんどん大きくなっていく川になるではないか
もしかしたら幾つにも分岐して、それぞれに豊かな、気持のいいものになるかもしれない
よくわからない話だけれど
流れるという感覚をもって
いきていこう