言葉をむやみに人に向けると
その人との関係は薄っぺらいものになることがある
その逆も勿論あるだろうけれど


言葉は難しいものだ
そして沈黙もまた怖い



ぼくは言葉を拾っている
毎日、本を開くと
美しい響きをもって、僕を迎えてくれる

それをノートにどんどん書き連ねていく
大事な大事な作業である




しかしなかなか
自分の言葉にするのは難しいことだ
詩を書くということは
詩を詠むということは
言葉を自分のものにすることであろう
羅列させても意味はない
言葉に血が通わなければ、それはただの記号でしかない




話は逸れたが
人に言葉を贈る時
そこには沈黙から、深淵な心の内から
泉のように滔々と、その人への愛や尊敬が湧いてこなければ、なにも伝わらないのではないか

空白が伝えることがあるのではないか



言葉にし過ぎるのは危険である
しかし言葉になることは、喜びである

明日の時間の長さは?


昨日の夜も、詩人さんと話した
たわいもない会話の中で、僕は言葉を何度と失う
言葉にしたいが
言葉にするとつまらない
そんな予感がしたのである

喜びが何故こんなに複雑で入り組んでいるのか
言葉を散らかすことは、とても虚しい


夕映えに心は落ち込んでいくだろう
昨日の夜の深さから、全く寝付けなかった
帰ったら眠ることにして
そのあと部屋の掃除をしよう
洗濯もしなくちゃ


今日はまだ終わってない
ということは
詩人さんとの会話は 続いている
喜びから また 深く静かに沈んでいく