落魄 

魂の淪落




本を読み耽り
他愛もない疲労感である



こういう時
自堕落な自分を望む
行き過ぎた事はないが
ささやかであっても
心が何かに蝕まれる事に
不思議な安堵というか
快感にも似た物がある



こんな夜更けに
何かに取り憑かれたように
放擲された魂への幇間
もとより要らぬものなのか












寝静まったあらゆる夜
あなたもきっと何処かで夢を見る

心はあなたに何を急がせたのか
果たしてあなたの魂の行く末は何処にあるのか

夢は食べても食べても
飽き足らぬ夢なのか