君の影を慕いて
夜を明かそうと
地平の霞に目をやれば


深まる夜の濃淡が
白々しく 空々しく



幻影に弄ばれながら
追憶に耽ること甚だしく
爛れた己の現実を
卑しく舐め回してばかりいる


"夢が現実にぶつかって幻滅をなめるところに"


愛すべき人がここにいたなら
めくらでかまわない ひとえに共に眠りたい