汀に漂う心の火
濡れつ乾きつ揶揄されて
昧爽さらに白々しく
歪んだ街灯立ち上がる

見て見ぬふりができぬから
心がまだまだ泣いています

糸杉 真空 大きな外套
心はまだまだ泣いています

月が愛でた女の瞳に
洗われた運命の幾つかの物語が
浮かんで消えて 燃え上がる


彩られた銀河の片隅から
あなたの家の窓辺まで
口笛吹くよと意気込んで
心はまたまた泣いています

汀に沿って歩き出す
空と外套 橙色に染まってく