日の暖かい日である

窓をあけて、朝方干した洗濯物が揺れるのを眺めている。

風はかすかに吹き、部屋を覚ましていく
本の中にあったぼくの意識が、起こされた部屋の隅々に目を向けると
孤独は寄り添うように、片手間に本を置かせて
ゆっくりと あまくつめたい 息づかいを
頬や肋や眼底に吹きかける

しんしんと 心には静けさが降り積もり
満たされそうになり
危うい慢心に 心は痛く痛く疼く。



目の前が森閑と横たわって
眩い光線にゆらぎをあたえて
あらゆる像は心を手繰り寄せるよう

ひえた体から
少しは純なるものが生まれるんじゃないかと

錯覚し、そしてまた喪っていく
これを繰り返すと また 自分の小ささを知ることになる
生きるとはやはり簡単じゃなくなる


しかし今日は大切な友人達と
久々に酒でも飲もうとしている
心はそこまで孤独と歩むが
しばしのお別れを言い
また再会を約束する

降り積もった静けさが
また満ちて零れそうである

淋漓する白昼の夢に
ぼくは溺れていく

魂はかすかにぼくをかすめ
ぼくを超越し
ぼくを許さない

今日はもう来ているのだ
喜びが迫っている